サウナの本場フィンランド!Tehdään Saunaツアー体験レポート【サウナ作りを学ぶ】

サウナ作りに特化したツアー「Tehdään Sauna!Tour」に参加し、サウナの本場フィンランドへ行ってきました。サウナの構造や、サウナを楽しむための環境づくり、現地のサウナ入浴などを体験させていただきました。

この記事では、ツアーの様子やフィンランドの魅力的なスポットをまとめてご紹介します。これからフィンランドへ渡航してみたい方やフィンランド式サウナに興味がある方は、良かったら参考に読んでみてください。

300万以上!フィンランドはサウナ大国

フィンランドでは人口500万人に対し、300万個のサウナが存在すると言われています。

本当にあらゆる場所にサウナがある!といっても過言ではありません。とても寒い国だからこそ、サウナでじっくり体を暖める。サウナが生活の一部となっているのでしょう。それほどフィンランドではサウナ文化が深く根付いています。

日本の銭湯的なサウナ「公共サウナ」も多く、観光客も地元住民も気軽にサウナを楽しむことができます。

フィンランドで学ぶ「Tehdään Sauna!ツアー」

Tehdään Sauna!(てふだーん さうな)は、フィンランド語で「サウナを作ろう」という意味です。フィンランドへ渡航し、サウナ作りを学ぶツアー。

ツアー対象者は、建築事務所や温浴施設、デザイナーなどサウナ関連の事業者です。

鳥取ストーブはフィンランド大使館から招待を受け、10/2〜10/6の6日間、Tehdään Sauna!ツアーへ行ってきました。

ホテルや建築事務所、サウナ施設など、さまざまな視察先を訪れ、本場フィンランドのサウナ文化を体験する貴重な機会となりました。

▶Tehdään Sauna!ツアー公式サイト:https://saunatour.jp/

世界から注目を集めるサウナ施設「Löyly Helsinki」

最初に紹介するのは、2016年にオープンしたヘルシンキの公共サウナ「Löyly Helsinki(ロウリュ ヘルシンキ)」です。

フィンランドの代表的なサウナ施設で、スタイリッシュな外観が特徴。バルト海に面しており、テラスからの景観だけでも十分満喫できるようになっています。

ちなみに、Löyly(ロウリュ)というのはフィンランド語で熱されたサウナの石に水をかけて出る蒸気のこと。

「Löyly Helsinki(ロウリュ ヘルシンキ)」では、伝統的な薪サウナスモークサウナプライベートサウナの3つが楽しめます。実際にサウナに入ってみたのですが、とくにスモークサウナの雰囲気がとても良かったですね。真ん中に薪の暖炉があり、バケツに水が汲まれていて好きなタイミングでロウリュも可能です。

スモークサウナ

男女共用のため、水着着用が必須。レストランやテラスも併設されているので、天気が良ければ、ビールやワインを楽しみながらテラスで涼んだり、バルト海で泳いだりできます。

「Löyly Helsinki」

【関連記事】 ロウリュの意味を解説。サウナストーンとアロマ水を使ってリラックスするサウナ入浴法

宿泊先のホテルにもサウナがありました!

今回のツアーで利用したホテルには、すべてサウナがついていました。宿泊先で気軽にサウナに入り、旅の疲れを癒せるのは嬉しいものです。

VALO Hotel & Work Helsinki

VALO Hotel & Work Helsinki」はフィンランド最大の都市、ヘルシンキにあるホテル。

ホテルとワークスペースが統合されています。観光客だけでなく、いろいろな会社や個人の方が利用されているようでした。

家具なども洗練されており、心地よい空間が作り出されています。屋上にはルーフトップサウナがあり、ジャグジー・水風呂・プールなどが設置されていました。とてもリッチな感じでしたね。

「VALO Hotel & Work Helsinki」

  • ・住所 Mannerheimintie 109, 00280 Helsinki
  • ・電話 +358 10 340 4001
  • ・URL https://valo.fi/

Lapland Hotels Arena

Lapland Hotels Arena(ラップランドホテルズアリーナ)」は、タンペレの中心部に位置するモダンなホテル。タンペレ駅から徒歩圏内なので、観光にも便利です。

サンタクロースでも有名なフィンランドの最北地ラップランドの雰囲気を大切にしながら、ヘルシンキやタンペレなどの都市部にもホテルを展開しています。北極圏を感じさせるような神秘的な雰囲気が素晴らしいです。

6階~11階がホテルの客室になっており、客室数は273室。また70以上のサウナも用意されています。

「Lapland Hotels Arena」

Fiskars Wardshus

Fiskars Wardshus(フィスカルス・ヴァルツフス)」は、1836年創業の老舗ホテル。

わたしたちは宿泊ではなく、レストランで昼食をとるために立ち寄りました。昼食の後、宿泊者が利用するサウナを見学させてもらいました。

地元の職人を雇い、家具もフィスカルスの森で採れた木材で作られ、ホテル内を華やかに飾るアートやオブジェも地元アーティストの作品なのだとか。上品で洗練された空間で、贅沢な気分を味わうことができます。

「Fiskars Wardshus」

タンペレ応用科学大学で講義&ワークショップ

Tehdään Sauna!ツアーでは「Tampere University of Applied Sciences(タンペレ応用科学大学)」を訪れ、サウナ建築を専門にしている先生の講義とワークショップを受けました。

フィンランドのサウナは床がタイルになっていて、階段をのぼっていきベンチに座ります。低い場所にサウナストーブがあり、下から上へと温度が高くなっていきます。そして新鮮な空気が循環する構造になっていました。

子どもから大人までサウナを楽しむフィンランドだからこそ、サウナ内でリラックスして過ごしやすいように工夫されてるのかもしれないですね。

日本との違いで学んだことは、サウナを毎日洗うこと。水をたっぷりかけて、洗剤とブラシで毎日ゴシゴシ洗うそうです。タイルもベンチの部分も。サウナに使われているものはシンプルで、取り外し可能。メンテナンスもしやすいですね。

自然と調和しながら、ゆったりと楽しむ。フィンランドでは、サウナが日常的に使われているものなのだと改めて実感しました。

「Tampere University of Applied Sciences」

サウナ関連製品メーカーを視察

サウナに関連するメーカーも視察に行きました。サウナの照明などのインテリアからサウナストーブ、プール、ソープ、アロマオイルと様々な商品があり、サウナだけでなく周辺環境も含めて、全体をデザインすることが大切なのだろうと感じます。

「HARVIA」

「HARVIA(ハルビア)」はサウナヒーター世界シェア№1の会社です。鳥取ストーブは今年5月に地域特約店となり、サウナショールームをオープンしました。

今回のツアーで「HARVIA(ハルビア)」本社を訪問、本社オフィスはスタイリッシュでかっこよかったです。これまでの歴史や日本市場の分析などをお話していただきました。ハルビア・ミュージアムも見学してきましたよ。

「Harvia」

「Caritti」

「Caritti(カリッティ)」は、1996年創業の照明メーカー。サウナやスパ施設向けの照明を専門にしています。サウナの雰囲気を大切にしながらも、安全性と機能性を兼ね備えています。

展示を見せてもらいましたが、非常に高級感ある雰囲気を演出していました。自然光に近い光で、リラックスできる空間を作り上げています。

「Caritti」

「Avantopool」

「Avantopool(アヴァントプール)」は小型のポータブル冷水プールを製造しています。2スイミングスクールを運営していたとき、自宅やジムで使用できる冷水プールが欲しいという要望があり、2014年から開発を開始したそうです。

4℃から40℃まで温冷どちらにも対応可能。コンパクトで持ち運びができるため、屋外サウナなどで活用できそうですね。

「Avantopool」

まとめ

フィンランドへ渡って「Tehdään Sauna!ツアー」に参加し、さまざまな視点からサウナにじっくりと触れることができました。最終日には修了証書もいただきました。

改めて振り返ってみると、サウナがフィンランドの暮らしや文化に深く根付いているとリアルに感じます。至る所にサウナがあり、子どもから大人まで楽しんでいること。豊かな生活を送るための一部としてサウナが位置づけられていること。自然と調和しながら持続可能な状態へつなげること。それらがフィンランドの人たちの心と体の豊かさにつながっているのかもしれません。

まだまだサウナについて理解できていない部分も多いですが、このツアーで学んだことを今後の鳥取ストーブに活かしていきたいと考えています!